不動産におけるESG の重要性の高まり サステイナビリティへの取り組みがすべての業界にとって重要な柱となる中、不動産業界も環境・社会・ガバナンス(ESG)への取り組みを進めています。一方で、ESG は「あると良いもの」という認識の事業者も多 いのではないでしょうか。脱炭素を柱に様々な文脈においてESG は「必須要素」へと変わり、これらの取り組みがレジリエンスの向上、市場競争力の強化、社会的責任を通じて不動産に大きな価値を提供するものと考えられています。
10 12月 2024
2026 年度よりGX-ETS が本格稼働 日本では、2023 年度より排出量取引制度(GX-ETS)が開始した。第1 フェーズである現在は、「自主的な制度」であることが重んじられ、企業が参加するかどうかや目標設定の水準は各社の自主的な判断に委ねられている。一方、2026 年度以降の第2 フェーズでは、排出量取引制度が「本格稼働」するとされており、大企業の参加義務化や個社の削減目標の認証制度の創設について、2025 年1 月からの国会での法案提出に向けて準備が進められている。排出削減に向けた圧力がより高まり、野心的な目標設定やその達成が期待されると想定されるが、設備更新や技術革新のタイムラインの関係上、短期的に排出削減が困難な企業も存在するだろう。そのような企業にとっては、適格カーボンクレジットの活用が有効になる可能性がある。
11 11月 2024
2024 年5 月に、国会で「脱炭素成長型経済構造への円滑な移行のための低炭素水素等の供給及び利用 の促進に関する法律」(以下「水素社会推進法」)および「二酸化炭素の貯留事業に関する法律」(以下 「CCS 事業法」)が成立し、公布されました。これらの法律は、日本が脱炭素社会を目指すための重要な一 歩となります。水素社会推進法では、事業者は、安全を確保しつつ、低炭素水素等の供給又は利用の促進に 資する投資等の事業活動を積極的に行うよう努める、とされ1、すでに、2024 年度予算で、水素供給基盤構 築の実現可能性調査(FS)への支援事業が実施されています。また、CCS 事業法に関しては、貯留事業等 の許可制度等が整備され、CCS 長期ロードマップ検討会で目標設定された2030 年の事業開始2に向け、民 間事業者による事業化のための環境が進み始めたといえます。今後、水素・アンモニア等の製造、受入、貯 蔵、輸送、およびCCS に関するプロジェクトがさらに増加することが期待されます。
05 7月 2024
はじめに 2024年10月にコロンビア・カリで生物多様性条約第16回締約国会議(COP16)が開催されます。近年、気候変動に続き特に注目を集めている生物多様性など“自然”に関するトピックについて各国政府や企業が一同に集まり議論をする会議となります。前回のCOP15では、今後の自然に関する新たな国際目標として、昆明・モントリオール生物多様性枠組(以下、KMGBF)が採択され、この目標においては、「2030年までに生物多様性の損失を食い止め、反転させ、回復軌道に乗せる」、いわゆる「ネイチャーポジティブ」の方向性が明確に示されました。また、生物多様性の観点から2030年までに陸と海の30%以上を保全する「30by30目標」が主要な目標の一つとして定められたほか、ビジネスにおける生物多様性の主流化等の目標が設定されました。
10 10月 2024
2023年11月30日、気候変動を巡る多くのテーマが集中的に議論されるCOP28がドバイで始まります 。COP28では、2021年のCOP26に引き続き、パリ協定の下の国際排出権取引の仕組み作りに注目が集まろうとしており、今回のニュースレターでは、制度化が進む国際排出権取引の議論をわかりにくくしている点の一つ、「相当調整(corresponding adjustment=CA”)に注目して取り上げます。
08 11月 2023
「自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)」の最終提言v1.0(以下TNFD提言)が、ニューヨークで開催されたクライメート・ウィークにて発表されました。
11 10月 2023
近年、話題の「ネイチャーポジティブ」。まだ世界共通の定義付けがされていない言葉ですが、2022年12月に開催されたCOP15で採択された昆明モントリオール生物多様性枠組み(GBF)2030年のミッション「人々と地球のために自然を回復軌道に乗せるために生物多様性の損失を止め反転させる」ことをベースに世界が動いています。
05 3月 2024
ERMグループのシンクタンクであるThe ERM Sustainability Instituteが発表したレポート「Prepare to LEAP: Updates to the TNFD framework and planning for the future」に関するお知らせをご案内します。
09 6月 2022
ERMグループのシンクタンクであるThe ERM Sustainability Instituteが発表したレポート「The Ongoing Evolution of Sustainable Business: 2023 Trends Report」に関するお知らせをご案内します。
09 6月 2023
ERMグループのシンクタンクであるThe ERM Sustainability Instituteが発表したレポート「Rate the Raters 2023: ESG Ratings at a Crossroads」に関するお知らせをご案内します。
09 6月 2023
ERMグループのシンクタンクであるThe ERM Sustainability Instituteが発表したレポート「GlobeScan / SustainAbility Survey: 2023 Sustainability Leaders」に関するお知らせをご案内します。
03 8月 2023
ERMグループのシンクタンクであるThe ERM Sustainability Instituteが発表したレポート「Implementing the CSRD: Preparing for a New Era of ESG Disclosure」に関するお知らせをご案内いたします。
03 8月 2023
インドでは、Chemicals (Management and Safety) Rules(CSMR、化学物質(管理及び安全)規則、いわゆるインドREACH)の策定が進められておりその動向が注目されていますが、BIS認証と呼ばれる既存の認証制度にも留意が必要です。これはBureau of Indian Standards(BIS、インド規格局)によって管轄される制度です。
09 2月 2024
企業における環境・安全衛生(EHS)やサステナビリティ関連部署の責任者及び担当者の皆様は、年々対応すべき課題が増えており、いくら時間があっても足りない事を痛感されているのではないでしょうか?
05 7月 2023
国内の不動産業界においては、木造の耐火仕様に関する建築基準法改正による中高層木造建築物の推進が分かり易い脱炭素トレンドの一つかと思われます。パリ協定をきっかけとして多くの企業がカーボン・ニュートラル目標を掲げる中、建設・建築業界の国際トレンドや注目すべき事項を、スコープ1~3、欧州の不動産開発動向、間もなく発表が予定されている最新基準のLEEDv5という3つの視点からまとめて行きたいと思います。
04 8月 2023
2023年1月、EUで企業のサステナビリティ情報開示の指令となるCSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive)が発効され、日本国内の企業の間でも急速に対応が進められています。そのCSRDと並行して議論されているのが「コーポレート・サステナビリティ・デュー・ディリジェンス指令(CSDDD)」です。CSRDが情報開示に関する指令である一方で、CSDDDは、企業に「人権や環境に関するデュー・ディリジェンス」を義務化する指令です。
11 1月 2024
日本国内では2023年1月に「企業内容等の開示に関する内閣府令」等の一部を改正する内閣府令が施行され、有価証券報告書において、サステナビリティ関連の取り組みについて情報を開示するための独立した記載欄を設けることが義務付けられました。
08 12月 2023
電力部門の脱炭素化を進めるべく、FIT制度(固定価格買取制度)やFIP制度(フィードインプレミアム)により再生可能エネルギーの拡大が後押しされてきました。また、電力市場自由化の進展に伴い、非効率火力発電所の休廃止が進んでいます。
01 9月 2023